英語でBank Noteと呼ぶ紙幣

[レアヘッダー1]

アメリカのドル札を持っていたら、よく見てほしい。時の財務長官のサインが印刷されているはずだ。今だと、 Janet Yelleだ。ドル紙幣はアメリカの12の連邦銀行が発行している。当然ながら9割はニューヨーク連銀札である。通し番号のアルファベットでどの連銀が発行したものか判別できるようになっている。連邦銀行は国家が所有しているわけではない。純然たる民間銀行ではないが、欧米の名だたる銀行が主な株主なのだ。その連邦銀行がアメリカの紙幣発行権を持っている。その紙幣に政府の財務長官がサインをするとはどういうことなのか。

英語で紙幣のことをBank Noteと呼ぶ。小切手と言ってもいい。例えば、僕が例えば、みずほ銀行に口座を持っていていれば、みずほ銀行は小切手を発行してくれる。その小切手を使用する際に、僕は自らサインしなければ、その小切手は有効とはならない。つまり、アメリカ政府は連邦銀行に口座を持っていて、そのBank Noteに財政の最高責任者である財務長官がサインをして初めて、紙幣として使用できるのである。小切手の場合、受け手が誰か違う人に渡す場合、裏書といって自分の名前をサインする必要があるが、紙幣の場合、何も必要ない。Bank Noteはもともと金や銀など貨幣の代替物として発展してきた歴史があるから、小切手と似ていてもおかしくない。

20年ほど前、スコットランドを訪れ、ポンド紙幣が何種類もあるのに驚いたことがある。イギリスのポンド紙幣はイングランド銀行だけが発行するものだと思っていたが、スコットランドの三つの民間銀行と北アイルランドの4つの民間銀行もポンド紙幣を発行しているのだ。紙幣の図柄は当然、それぞれに違う。エリザベス女王が死去し、ポンド紙幣は近くチャールズ国王の肖像のものに差し替えられるが、イングランドとウエールズに限ったことで、ほかの紙幣は変更されない。

それに引き換え、日本銀行券はどうだろう。紙幣には「総裁之印」の印鑑は印刷されているが、財務大臣のサインはどこにも見当たらない。日米で紙幣の概念が違うのだろうか。

それより、日本の千円札の裏をじっくり眺めてほしい。富士山が湖に映って「逆さ富士」となっている図柄だが、その逆さ富士はどうみても富士山ではない。



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