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1円玉はなぜアルミ?重さ1グラムの小さな硬貨ができるまで

編集:お金をめぐる編集部 公開 更新 約5分で読めます
1円玉を指でつまんで持つ手
目次
  1. 今の1円玉はどんな硬貨?
  2. アルミの前の1円玉は?
  3. アルミの1円玉はどうやって生まれた?
  4. なぜアルミなの?
  5. どれくらい作られてきた?
  6. 1円玉を作るのにいくらかかる?
  7. よくある質問

財布の中でいちばん軽い硬貨が、1円玉です。手のひらに乗せてもほとんど重さを感じないこの硬貨は、純アルミニウムでできています。ただ、1円玉は最初からアルミだったわけではありません。アルミの前には、まったく違う素材の1円玉がありました。

  1. 今の1円玉は、純アルミニウムでできた直径20mm・重さ1gの硬貨。1955年から出ている
  2. その前の1円玉は黄銅(真ちゅう)製。1948年に作られ始めたが、材料の値上がりで1950年に製造中止になった
  3. 「1円のない暮らしは不便」として作り直しが決まり、図案は一般から募集。選ばれた2つの案が、表と裏に分けて使われた

今の1円玉はどんな硬貨?

造幣局によると、今の1円玉は純アルミニウムでできていて、直径20mm、重さ1gです。1955年から71年、このアルミニウム製・直径20mm・重さ1gの1円玉が使われ続けています。

デザインにある木には、具体的な名前がありません。造幣局は「若木」と呼んでいます。

アルミならではの話もあります。造幣局によると、500円玉から5円玉までの銅を使った硬貨は、レモン汁のような弱い酸できれいにできます。アルミニウムの1円玉は、同じ方法では扱えません。造幣局は、1円玉の汚れ落としにはアルカリを使う必要があるとしたうえで、一般にはお勧めしていません。

アルミの前の1円玉は?

1円という単位の硬貨は、造幣局ができた1871年から存在します。最初に出た1円の硬貨には、金貨がありました。重さ1.67gのうち、1.5gが金。直径はわずか13.51mmでした。価値は江戸時代の1両に並び、気軽には使えない高額のお金でした。今の1円玉と比べると、直径はひと回り小さいのに、重さは約0.67g重い計算になります。

戦後の1948年には、黄銅(真ちゅう)でできた1円玉が作られ始めました。ところが、材料の値段が上がり、1950年には製造が中止されます。

アルミの1円玉はどうやって生まれた?

1円玉がなくなったあと、1円のない暮らしは不便だという理由で、もう一度作る計画が持ち上がりました。

新しい1円玉の図案は、一般から募ることになりました。届いた案は2,500点あまり。そこから2点にまで絞られます。ここからが少し珍しいところで、2点のどちらかに決めるのではなく、それぞれを片面ずつ使って1枚の硬貨にしました。こうして生まれたのが、今も使われているアルミの1円玉です。

黄銅の1円玉が止まった1950年から、アルミの1円玉が出回り始めた1955年まで、間は5年ありました。

なぜアルミなの?

よく聞かれる疑問ですが、アルミニウムが選ばれた理由も、重さを1gにした理由も、造幣局の資料には書かれていません。資料から分かるのは2つです。黄銅の1円玉が材料の値上がりで作られなくなったこと。そして、そのあとに作られた新しい1円玉がアルミだったこと。

資料にない理由は、ここでは推測で埋めずにおきます。1円玉ならではの1gという重さを使った比べ方は、1億円は何キロ?やお札の紙の記事で紹介しています。お札1枚も、ほぼ1gです。

どれくらい作られてきた?

造幣局の年銘別製造枚数から、アルミの1円玉の主な年を抜き出しました。この表の1円の欄はアルミニウムの1円玉だけで、黄銅の1円玉の枚数は載っていません。

年1円玉の製造枚数
1955年(アルミ)約3億8,170万枚
1964年約16億6,510万枚
1990年約27億6,895万枚
2025年59万5千枚

造幣局は、東京オリンピックが開かれた1964年に製造枚数が大きく増えたと書いています。いちばん多かったのは1990年で、約27億6,895万枚。造幣局はこの年を、消費税の導入とバブル景気が重なった年として紹介しています。造幣局では作るのが間に合わず、職員の多くが残業でしのいでいたといいます。

その後、電子マネーの広まりなどもあって製造量は減りました。2025年の59万5千枚は、1990年の約4,700分の1です。それでも、1円玉の製造は今も続いています。1円玉の大きさや重さは1円玉の図書館ページにもまとめています。

1円玉を作るのにいくらかかる?

これもよく聞かれる疑問ですが、答えは公表されていません。造幣局は、硬貨の製造原価を公表していません。公表しない理由として造幣局が挙げるのは、国民の硬貨への信頼を保つことと、偽造を後押しするおそれがあることです。

「1円玉を作るのに1円以上かかる」といった話を見かけることがありますが、造幣局の公表資料で確かめられる数字はありません。

よくある質問

1円玉のデザインの意味は?

表の若木を含め、硬貨の絵柄については硬貨の絵柄の意味にまとめています。

ほかの硬貨はいつからある?

今の硬貨の移り変わりは日本の硬貨の歴史にまとめています。

  • 今の1円玉は、純アルミニウム・直径20mm・重さ1g。1955年から同じ形
  • その前の黄銅の1円玉は、1948年に作られ始め、材料の値上がりで1950年に製造中止。図案の公募で2,500点超から2点を選び、片面ずつ使ってアルミの1円玉が生まれた
  • なぜアルミか・なぜ1gかは造幣局の資料に書かれていない。製造は1990年の約27億6,895万枚が最多で、製造原価は公表されていない

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