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貨幣・紙幣・硬貨・通貨の違いは?法律の言葉とふだんの言葉を対応表で整理

編集:お金をめぐる編集部 公開 更新 約5分で読めます
硬貨とお札をかたどったおもちゃのお金
目次
  1. 4つの言葉はどう違う?
  2. 法律に「硬貨」「紙幣」は出てくる?
  3. 硬貨とお札は、誰が作って誰が出す?
  4. 硬貨は1回に何枚まで使える?
  5. お札に枚数の上限はある?
  6. 1円より小さい単位はある?
  7. よくある質問

ふだん「硬貨」「お札」と呼んでいるものを、法律では「貨幣」「日本銀行券」と呼びます。そして貨幣と日本銀行券を合わせて「通貨」といいます。「紙幣」は、お札を指すふだんの言葉です。

  1. 硬貨は法律では「貨幣」、お札(紙幣)は「日本銀行券」。2つを合わせて「通貨」
  2. 硬貨は造幣局が作って政府が出す。お札は国立印刷局が作って日本銀行が出す
  3. 硬貨は同じ種類20枚までは受け取りを断れない。お札には上限がない

4つの言葉はどう違う?

4つの言葉は、ふだんの言葉と法律の言葉が混ざっているので分かりにくくなっています。対応させると、次のようになります。

ふだんの言葉法律の言葉作るところ出すところ支払いで断れない範囲
硬貨貨幣造幣局政府同じ種類20枚まで
お札・紙幣日本銀行券国立印刷局日本銀行上限なし
(両方)通貨---

このページで扱う日本の法律上の用語では、「貨幣」は硬貨を指します。「紙幣」は「日本銀行券」のふだんの呼び方です。「通貨」は、その2つをまとめた言葉です。

少しややこしいのが「貨幣」です。日本の通貨のことを定めた法律で「貨幣」といえば、お札は含まず、硬貨だけを指します。

法律に「硬貨」「紙幣」は出てくる?

意外なことに、出てきません。硬貨とお札について定めた2つの法律の本則(附則を除いた本体の条文)を数えると、「硬貨」も「紙幣」も一度も出てきません。

  • 通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律:「貨幣」が36回
  • 日本銀行法:「銀行券」が14回

法律の世界では、硬貨は「貨幣」、お札は「銀行券」です。造幣局のページでも「貨幣」という呼び方が使われています。この法律にそろえたものだと、造幣局のQ&Aに書かれています。

なお「紙幣」という言葉は、通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律の附則にだけ出てきます。昔の法律を廃止したり、昔のお金の扱いを引き継いだりする部分です。

硬貨とお札は、誰が作って誰が出す?

「作る」と「出す」は、別の手続きです。硬貨とお札では、その担い手も違います。

硬貨は、造幣局が作ります。ただし、貨幣を発行する力は政府にあります。造幣局で作られた硬貨は財務省を通じて日本銀行に納められ、政府が日本銀行に渡した時点で「発行」になります。造幣局の中にある間は、見た目は硬貨でも、まだお金ではありません。

お札は、国立印刷局が作り、日本銀行が出します。銀行などが日本銀行に持っている当座預金から引き出して受け取った時点で、お札は発行されたことになります。

作り手と出し手を並べると、硬貨とお札の違いがはっきりします。硬貨は国(政府)が出すお金で、お札は日本銀行が出すお金です。

硬貨は1回に何枚まで使える?

法律では、硬貨は額面の20倍までが「法貨」として通用する、と決められています。造幣局の説明では、同じ種類の硬貨20枚までは受け取りを断れない、という意味です。

  • 1円玉なら20枚で20円まで
  • 10円玉なら20枚で200円まで
  • 500円玉なら20枚で1万円まで

この上限があるのは、たくさんの硬貨を一度に受け取ると、保管や数えるのに手間がかかり、受け取る側が困るからです。硬貨は丈夫で少ない金額のやりとりに向いている一方、量が多いと扱いにくい、という考え方です。

お札に枚数の上限はある?

ありません。日本銀行法では、日本銀行券は法貨として無制限に通用すると決められています。

硬貨には20枚という上限があり、お札にはない。同じお金でも、この点は大きく違います。

日本銀行には、汚れたり傷んだりしたお札を手数料なしで引き換える決まりもあります。お札の種類や大きさは日本のお札の一覧にまとめています。

1円より小さい単位はある?

あります。お金の額面は1円の整数倍と決められていますが、1円未満の計算の単位として「銭」と「厘」が今も法律に残っています。

  • 1銭:1円の100分の1
  • 1厘:1銭の10分の1(1円の1,000分の1)

つまり1円=100銭=1,000厘です。1円未満のお金は1953年に使えなくなったので、1銭や1厘の硬貨が今あるわけではありません。それでも銭と厘は消えていません。日本銀行によると、利息の計算や外国為替の計算のような場面で、今も使われています。

よくある質問

紙幣とお札は同じもの?

同じものを指すふだんの言葉です。正式には、どちらも日本銀行が発行する日本銀行券のことです。

硬貨の種類は法律で決まっている?

決まっています。500円・100円・50円・10円・5円・1円の6種類です。このほか、国の記念事業として出す記念貨幣に限り、1万円・5千円・千円の3種類もあります。6種類の図柄は硬貨の絵柄の意味にあります。

「円」という単位を決めている法律は?

通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律(昭和62年)です。お札を出す日本銀行については、日本銀行法(平成9年)が定めています。

硬貨やお札の重さは?

硬貨とお札の重さは、1億円は何キロ?で種類ごとに比べています。

  • 硬貨=貨幣、お札(紙幣)=日本銀行券。2つを合わせて通貨
  • 2つの法律の本則には「硬貨」も「紙幣」も出てこない
  • 硬貨は同じ種類20枚まで受け取りを断れない。お札は無制限。銭と厘は今も計算の単位として残る

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