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お札は毎年何枚つくられて、いくらかかる?発注枚数と製造費

編集:お金をめぐる編集部 公開 更新 約5分で読めます
帯でまとめた一万円札の束
目次
  1. だれが枚数を決める?
  2. 2026年度は何枚つくる?
  3. これまでどう変わってきた?
  4. 製造にいくらかかる?
  5. 1枚あたりはいくら?
  6. つくったお札はどうなる?
  7. よくある質問

財布の中のお札は、毎年どれくらい新しく作られているのでしょうか。そして、作るのにいくらかかっているのか。日本銀行は、注文する枚数と、支払った製造費の両方を公表しています。2つを並べると、1枚あたりのおおよその値段も見えてきます。

  1. 2026年度に作るお札は28.5億枚。千円札が13.0億枚と、一万円札の13.7億枚にほぼ並んだ
  2. 2025年度に日本銀行が国立印刷局に支払った製造費は約581億円。同じ年度に作るお札の額面の合計(18兆4,900億円)の約0.31%
  3. 製造費を発注枚数で割ると、1枚あたり約20.4円。あくまで年度の合計どうしを割った目安

だれが枚数を決める?

お札の製造枚数は、財務大臣が定める「製造計画」で決まります。国立印刷局は、この計画に従ってお札を作らなければならないと、法律(国立印刷局法第12条)で決められています。2026年度の計画は、財務省が2026年4月1日に公表しました。そのうえで、日本銀行が国立印刷局に注文を出します。日本銀行も注文の枚数を公表していて、2026年度分は2026年1月30日に発表されました。

国立印刷局が作ったお札を、日本銀行はお金を払って受け取ります。ここで払っているお金が、あとで見る「製造費」です。

2026年度は何枚つくる?

2026年度の注文は、合わせて28.5億枚です。前の年度と並べると、次のようになります。

お札2025年度2026年度
一万円札16.4億枚13.7億枚
五千円札2.2億枚1.8億枚
千円札9.9億枚13.0億枚
合計28.5億枚28.5億枚

合計は同じでも、中身はかなり入れ替わっています。千円札は3.1億枚増えて13.0億枚になり、一万円札との差はわずか0.7億枚です。五千円札は、どちらの年度も2億枚前後と、ほかの2つに比べてずっと少なめです。なぜこの配分になったのかまでは、公表資料には書かれていません。

二千円札の注文はありません。注文されているのは一万円札・五千円札・千円札の3種類です。二千円札の事情は二千円札の記事にまとめています。

これまでどう変わってきた?

日本銀行の資料には、2004年からの注文枚数の移り変わりも載っています。主な年度を抜き出しました。

年度注文枚数(合計)
2004年度40.8億枚
2006年度35.0億枚
2011年度33.0億枚
2015年度30.0億枚
2022年度29.0億枚
2023年度30.3億枚
2024年度29.5億枚
2026年度28.5億枚

2022年度の29.0億枚は、2004年からの券14.0億枚と、新しい券15.0億枚を合わせた数です。

いちばん多いのは、2004年度と2005年度の40.8億枚です。今の28.5億枚の約1.4倍にあたります。そこから少しずつ減り、2010年代半ば以降はおおむね30億枚前後で推移しています。

2022年度は、2004年からの券と、2024年7月3日に出る新しい券の両方を注文した年でした。新しいお札は、発行の1年以上前から注文されていたことが、この表から分かります。

製造にいくらかかる?

日本銀行の決算資料には、国立印刷局に支払ったお札の製造費が「銀行券製造費」として、1円単位まで載っています。

年度銀行券製造費
2024年度56,951,541,835円(約570億円)
2025年度58,133,891,836円(約581億円)

1年で、ざっと600億円近く。金額だけを見ると大きいですが、28.5億枚という枚数で割ると、ずっと小さな数字になります。

比べる相手を変えてみます。財務省の製造計画には、作るお札の額面の合計も載っています。2025年度は28.5億枚で18兆4,900億円分でした。同じ2025年度の製造費(約581億円)をこれと並べると、約0.31%にあたります。

ちなみに2026年度の計画では、額面の合計は15兆9,000億円です。枚数は同じ28.5億枚でも、一万円札が減って千円札が増えたぶん、額面の合計は約2.6兆円小さくなっています。

1枚あたりはいくら?

1枚ごとの製造費は、日本銀行の資料には出ていません。そこで、年度の製造費を、その年度の注文枚数で割ってみます。

  • 2025年度:約581億円 ÷ 28.5億枚 = 1枚あたり約20.4円
  • 2024年度:約570億円 ÷ 29.5億枚 = 1枚あたり約19.3円

およそ1枚20円前後です。20.4円は、一万円という額面の約490分の1にあたる金額です。

ただし、これは年度の合計どうしを割った目安です。一万円札と千円札で1枚の値段が同じとは限らず、支払った年度と作られた時期がぴったり重なるとも限りません。「券種ごとに1枚いくら」という正確な数字ではない点には注意が必要です。

つくったお札はどうなる?

国立印刷局で作られ、日本銀行に納められたお札は、すぐに世の中に出るわけではありません。銀行などが日本銀行に置いている当座預金を引き出して、お札を受け取ったとき、はじめて「発行された」ことになります。

作るときの工程はお札の作り方の記事、お札の紙はお札の紙の記事、世の中に出回っている量は日本銀行券とはで紹介しています。

よくある質問

2004年から出ていたお札は、今も作っている?

2004年から出ていた一万円札・五千円札・千円札(福沢諭吉・樋口一葉・野口英世の券)は、注文の表を見るかぎり、2022年度が最後です。2023年度からは、新しい券だけが注文されています。古い券も、今も使えるお札であることに変わりはありません。

硬貨も日本銀行が作っている?

硬貨は日本銀行ではなく、政府が発行し、造幣局が作っています。お札との違いは貨幣・紙幣・硬貨・通貨の違いにまとめています。

  • お札の枚数は、財務大臣が定める製造計画で決まり、日本銀行が国立印刷局に注文する。2026年度は28.5億枚で、千円札が一万円札にほぼ並んだ
  • 注文枚数は2004年度・2005年度の40.8億枚がいちばん多く、2010年代半ば以降は30億枚前後
  • 2025年度の製造費は約581億円。発注枚数で割った目安は1枚あたり約20.4円

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